証券会社数、3年連続減少 ネット取引が影響
昨年来、証券業界の淘汰が加速しています。
廃業や除名、合併などで2011年度に日本証券業協会を脱退した証券会社の数は17社となり、一方の新規加入は7社に留まったことから、差し引き10社の減少となりました。
特に、個人投資家からの株式取次ぎを柱にしてきた、老舗の中小証券の撤退が相次いでいますが、この背景には、通信技術の発展・成熟化が大きく影響しています。
大口取引を行う海外の機関投資家は高性能コンピューターを駆使し、1000分の1秒単位レベルの高速で自動的に売買を繰り返すシステムトレードによって利益を増やす取引スタイルが主体となっており、東証としても生き残りをかけ2010年1月から新システムを導入しています。
この東証の取引システム強化は、国内の個人投資家のトレードスタイルにも大きな影響を与えました。
昨年の個人投資家の売買シェアは約20%ですが、そのうち9割はネット経由にシフトしており、昔ながらに証券会社と電話や対面で株を売買する人は全体の2%程度と、ほぼ「絶滅」状態になっているようです。
確かに、チャートなど様々な分析が簡単に出来る高性能ソフトが手軽に使えるという高い利便性と手数料の安さから、今や個人投資家のトレードのほとんどはネットによるものです。
一方で未だに対面取引にこだわる人の多くは単に「ネットが使えない」ためで、いずれ“絶滅”は避けられないのではないでしょうか?
収益源を失った中小証券会社の選択肢は、2つしかありません。
インターネット取引システムを導入するか、人員削減による縮小均衡で延命を図るかのいずれかです。
しかし、システム投資には多額の費用が必要となり、既に手数料のダンピング競争が激化している環境下では、投資コストの回収すらままならないでしょう。
その結果、リストラで延命を図りながら、残った小さいパイを奪い合うという明日無きサバイバルゲームに追い込まれているのが実情です。
全国証券会社の2011年末の役職員数は約9万人で、過去のピークだった1991年6月末(17万人)からほぼ半減していますが、このまま行けば一層の減少は必至と見られています。
時代の流れとは言え、証券業界の方にとっては悲喜こもごもでしょうね。
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2012年4月10日 | コメントは受け付けていません。 |
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